お金を払う側は偉い?「買わせてもらう」という意識

日本は形の無い提供に対するサービスが過剰だなと常々感じています。

とはいえ実際給与水準が上がらない中、支払側だけ改善するのは難しい事かもしれません。

この問題は国全体、根幹部分から見直さないと変わらない根強い部分だとも思っています。

それでも、個人としての意識は「買わせてもらってありがとうございます」でいたいです。
(形の無い役務の提供も含んでいるので「利用させてもらって」とも言えるかもしれません)

「買わせてもらう」

「買わせてもらう」という表現は一見奇妙に思えるかもしれません。

この表現は、自身が商品やサービスを享受することができる背後には多くの人々の努力や時間、そして愛情というと大げさかもしれませんが、それらが注ぎ込まれていることを認識する事で生まれる感覚だと思っています。

スーパーで食品を手にしたり、レストランで美味しい料理を大切な人と堪能したり、便利で新しいガジェットにより生活が豊かになったり、ネットショップで家から出ずに購入できたり、今の生活が成り立っているのはそれらのサービスを行ってくれる方が居るからに他なりません。

そういう意味でも私は税理士で良かったと思うのは、飲食業、運送業、小売業、建設業…利用させてもらっている様々な業種に対して税務顧問というサービスを通じてお返しできるのできるのは本当に良かったと思います。

お金を払うのは偉い?

お金は単なる道具で、「価値を交換するためのツール」に過ぎません。

世の中の構造上、お金は色んなものに交換できてとっても便利なのでそういう意味での価値は高いですが、本来は等価交換するための道具です。

何かをしてもらった代わりに物々交換としてその価値に見合うお金を渡す。お金を与えている訳ではありませんので別に偉いことはありません。

同業者が他にもいる中、選んであげたと思うかもしれませんが、選ぶにも理由があったと思います。

近いから、安心感があったから、価格など…これらは全て相手の提供している価値です。

現実は、お金が生活に直結するので利用側と提供側でパワーバランスが生じるのはやむを得ない部分ではありますが、言ってしまえば価値を交換しているだけなので本来はお金を払う側が偉い訳ではないんですよね。

もちろんお金は大切ですし、お金をもらってサービスを提供するプロである以上一定以上の水準が求められるのは当然です。

ビジネスでも大切な考え方

コロナ禍でも毎年しっかり利益を出している社長とお話した時に「大事なのは買ってやってるやない。買わせていただいているやねん」という言葉が出ました。

今回書いているように私もそう思っているのでその後すっかり話し込んで月次訪問の帰りが遅くなってしまいました笑

経験上ですが、やはり自分だけ儲けようとか、自分さえ良ければ、という考え方はビジネスとしてやっていく時に色々と厳しいです。

中にはそういうタイプで大きくされている方も見たことありますが大変そう(多くは語りません)という印象でした。

謙虚さは良好な人間関係を築きやすくなり、そうなると潤滑に仕事も回る…と好循環。

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