基礎控除の引き上げで手取り増?2025年12月より影響
税のこと
先日、仕事(セミナー参加)も兼ねて、妻の故郷である石垣島を訪れました。
美しい海と豊かな自然。
それはもちろん素晴らしいものでしたが、今回の訪問には私にとって大切な個人的な「裏テーマ」がありました。
それは妻の故郷に対する記憶を、より良いものに塗り替えることです。
妻は故郷である石垣島に対して少し複雑な思いを抱えていました。
子供の頃に体験した親や親戚間の人間関係。
大人の事情が絡み合う中で子供にはどうすることもできず、悲しい思いをした記憶が強かったのです。
故郷と聞くと温かい思い出よりも先にその頃の寂しさや葛藤が蘇ってくる。
それは彼女のせいでは決してありません。
しかし、もし、今の私たちが一緒に訪れることで、その記憶に少しでもポジティブな光を当てることができたら…。
そんな裏テーマでした。
結論から振り返ると想像以上に素晴らしい旅でした。
「小さい頃には見えなかった事情も、視点が広がった今なら伝わる事もある」
まさにその言葉通りの体験でした。
私たちも大人になり、様々な経験を積み、親戚たちもまた同じように歳月を重ねました。
子供の頃には「絶対」に見えた人間関係の壁や、理解できなかった大人の言動も今、改めて向き合ってみるとその裏にあったであろう事情や不器用さなど少しだけ想像できるようになった気がします。
そして帰路へ。
私たちが石垣島を離れる当日。
空港まで親戚の方がわざわざ見送りに来てくださいました。
その時、彼女が私たちにかけた言葉が今回の旅の全てを象徴していたように思います。
「空港近くのスタバに行きたかったから(ついでよ)」
「見送りのために来た」とストレートに言えば私たちが恐縮してしまう。それを察して相手に気を遣わせない温かい言い訳。
この一言に新しい関係性の始まりと、過去が確かに塗り替えられた証を感じて胸が熱くなりました。
過去に起きた事実は決して変えられません。
しかしその事実をどう解釈し、どんな記憶として心に刻むかは今と未来の関わり方次第でいくらでも変えていける。
今回の旅はそんな人間の心の可能性を教えてくれた素晴らしい時間となりました。
そしてそれは税理士という人の人生の節目に立ち会う仕事にも、深く通じるものがあると感じています。